高気密高断熱と石油ストーブ

高気密高断熱、注文住宅の我が家。
暖房器具は石油ストーブがメインです。

コロナ石油ストーブ対流型(木造13畳用)です。
これ1つで家中暖かい(´ε` )
実際使ってみての色々な事です。

高気密高断熱住宅に石油ストーブを置いても良いのか?

我が家は新築の住宅です。
設計段階から施工業者の方と暖房方法については話しており、その時からこの石油ストーブを使うと伝えていました。なので、床暖房も必要ないし、エアコンも暖房機能が強化されている高価な物を入れる必要がありませんでした。
15,000円ほどのストーブと、アイリスオーヤマのサーキュレーターで家中ポカポカです。当然、2階も暖まりますよ。コスパ最高です。見た目も懐かしさが感じられて、とても癒やされています。妻はストーブの横を離れません…。

設計段階でメーカーさんに伝えよう

暖房については設計段階で必ず聞かれる事だと思います。
暖炉、石油ストーブ、床暖房、エアコンと冷房とは違い暖のとり方は多様化しています。
暖炉や床暖房なんて、後からでは導入できませんからね。逆に要らないからと言って取り外すことも出来ませんけどね…。
初めから、対流型の石油ストーブを使うと決めていたので、悩んだのは最適な置き場所はどこか?ってことぐらいでした。

このように我が家は何も問題なく石油ストーブを使うことが可能でしたが、ハウスメーカーさんによっては石油ストーブの使用が認められない場合があるようです。24時間換気システムとか標準仕様の家もあるぐらいですからね。そういう住宅には必要ないでしょうし。
安全か?と聞かれればエアコンや床暖房よりは使い方に注意を払わなければならないのは当然です。

火災保険

最も大事な事です。
石油ストーブを使って火災になったら保険が下りないというのは非常に危険です。
オール電化が主流の現在、家に燃料があるとしたらカセットコンロのガスぐらいでしょう。
灯油はガソリンやガスほど爆発的に燃えるものではないですが、危険は危険です。
火災保険の内容は事前に確認しておくことをオススメします。というか、必須です

実際に石油ストーブを使ってみて

はじめにも言いましたが使い心地は最高です。
以下、注意点や考えられることです。

換気

施工業者の方に言われた事がこの1つだけ。
石油ストーブは灯油を燃やして熱を出すのですが、燃える時に酸素も使います。
高気密住宅ではとにかく隙間がないように作られています。外界と室内を完全に区切る事で室内の温まった空気を逃さないようにしているわけです。
換気をすると言うことは、折角温まった室内の空気を外に逃がして、外の冷たい空気を室内に入れなければならないと言うことです。

そんなのは嫌だ。と思うでしょうが、絶対に換気は必要です。
酸欠は火災よりも危険で、音もなく目にも見えず、いつの間にか危機的状況になってしまいます。実際に酸欠になっても気が付かないと思います。

面倒そうですが、実際は大した事ではありません。
我が家は全ての部屋に外との通気口が設けられていました。

  • この通気口を常に開けておくこと
  • トイレ(2箇所)、脱衣所、お風呂の換気扇を点けっぱなしにしておくこと

この2点です。

キッチンの換気扇を使うと更に換気の効率は上がりますが、トイレやお風呂の換気扇と比べると、かなり大きいようで、室内の暖かい空気をあっという間に持っていかれます…。

湿気と結露

灯油に限りませんが、燃える時に酸素を使い、燃えた後は水を出します。
石油ストーブは使うと湿気を産み出します。自然と加湿してくれているわけです。
勝手に加湿してくれるのは、人間にとっては良いことです。

しかし、結露となると話は別です。
住宅にとって結露は良くない事で、出来るなら乾燥している方が良いようです。
幸い、我が家はペアガラスのおかげか結露はしません。唯一、子供の寝室が朝に少しだけ結露しているぐらいです。

折角の石油ストーブだからといって、天板で湯を沸かすなどすると、人間には良い環境ですが、高気密高断熱の住宅には良くない事なので止めたほうが良いですと言われました。

匂い

この部分は完全に好みでしょう。
灯油が燃える独特な匂いは少なからずします。
臭いからといって、それが一酸化炭素中毒かと言ったら、それとこれは話が別。
使い方を誤れば一酸化炭素中毒になりますが、正しい使い方をしても灯油が燃える匂いはするんです。
この匂いが『いい匂い』とは感じないまでも、気にならないのであれば大丈夫でしょうが、我慢が必要なぐらい嫌だと感じるなら石油ストーブは使わないほうが良いでしょう。

給油

このコロナの対流型石油ストーブは灯油タンクが外れません。
よって、灯油をこのストーブのところへ持って来ないと給油が出来ません。
給油に失敗するとフローリングに灯油をこぼすことになります。灯油は脱脂作用があるので注意が必要です。
また、灯油の入ったポリタンクの置き場所も必要です。
室外に保管しておくのは防犯上の事から良くないかと思われるので、室内にポリタンクを置いておくスペースも必要です。
ちなみに我が家は玄関収納にしまっています。

温度

13畳ようのストーブですが、これで丁度よい出力でした。完全に温まると少し暑いかな、という感じです。
このコロナ石油ストーブ対流型は暑いからと言って火力を弱めたり出来ません。火力調節ツマミがありますが、温まると燃える炎が大きくなりすぎるのでそれを適正火力に調整するためです。
暑いからとか、灯油の節約目的で火力を弱くすることは、この製品では出来ません。
ツマミを回せば火力は弱くなるのですが、不完全燃焼が引き起こす、一酸化炭素中毒やすすの発生、芯の消費等々、悪いことしかありません。なかなか難しいですが、ストーブのサイズ選びは大事です。
火力調整が出来るストーブを買うというのも一つの手です。

まとめ

高気密高断熱住宅に石油ストーブを使おうかなと考えている方は、その家で使っても良いかどうかをまずは施工業者の方や保険を見てきちんと調べたほうが良いです。

いざ導入となった際は、出力をよく調べましょう。
冒頭でも言いましたが、我が家は34坪。廊下や二階との仕切りもなく、玄関以外全ての部屋が繋がっています(トイレやお風呂の扉はありますよ)。木造13畳用、出力5.14kWのストーブとサーキュレーターを使い家中が真冬でも暖かいです。
定価が1,000円だけ高い木造17畳用のもあります。

『どうせ少ししか値段が違わないなら大きいやつを買おう』という考えで大きいサイズを買うと、我が家では暑すぎたでしょう。
基本的にこのストーブは火力調節は出来ないストーブなので、慎重にサイズを選びましょう。もっとも、火力が弱くて寒い、というのでは困りますが…。

この対流型の石油ストーブはポカポカと暖かいし、見た目にも良い。オマケに適度な加湿もしてくれる。しかも電源が必要ない(サーキュレーターは必要ですが…)。良いことだらけの我が家にピッタリなストーブでした。